創立100周年記念事業
プロジェクトのご紹介

学生参画型イベント

スクールソング等
プロジェクト

100年の歴史と、未来を想いながら、
一緒につくろう。一緒に歌おう。
垣根を越えた共創のスタイルで
新しいスクールソングを制作したり、
親しまれてきた曲を再録して、
記念に残すプロジェクトです。

AIとの共創で歌をつくる。
AI活用ワークショップ開催!
AI活用ワークショップ参加者のみなさん

中高生が考えた3799のフレーズなどをもとに、
大学生がAIとの共創による歌詞制作に挑戦。

「これからの100年は、明らかにこれまでの100年とは違う創造性の時代となるでしょう。人間とAIの共創の時代です」。データサイエンス学部データサイエンス学科中西崇文准教授のイントロダクションで、スクールソング制作のAI活用ワークショップがスタート。様々な学部・学科、学年の大学生が、12月9日、有明キャンパス5号館に集い、新しいスタイルのクリエイティブに取り組みました。

まず、午前は歌詞制作ワークショップ。武蔵野大学中学校・高等学校の生徒たちが考えた歌詞を分解した3799のフレーズと、学祖高楠順次郎先生の全集のテキストを、データサイエンス学科の学生たちが頻出語分析・トピックモデリングという手法で分析。分析結果をワードクラウドで見える化し、今を生きる中高生たちの想いと、高楠先生の思想を、参加者に提示しました。

そこから得たインスピレーションをもとに、AIチャットツール(ChatGPT)にキーワードを入力し、AIによる歌詞生成を体験しました。ChatGPTが続々と提案してくる歌詞に対して、「もっと柔らかくしてください」「荘厳な感じにしてほしい」「ロックバージョンにしてみてください」などと指示しながら、生成される歌詞の変化を体験しました。

「一人では思いつかない、いろんな方向をChatGPTが提示してくれるのが面白く感じました。『武蔵野』という言葉を入れてくださいと途中で指示したときに、前半と後半に、ぐっとくる感じで効果的に入れてくれて驚きました」(堀 羽美さん 文学部日本文学文化学科3年)。「Chat GPTは勉強目的で使っていたけれど、創作にも使えることを実感できました。今後、自分でもやってみたいと思いました」(金光 陽太さん 経営学部経営学科1年)。「AIと私たちの認識の違いを感じることもありましたが、指示を工夫していくことでわかりやすい歌詞にまとめることができました」(村井田 琉菜さん 法学部法律学科3年)

AIは人間のインスピレーションを引き出すツール。
AIと人間の協働を体感。

午後の部は作曲ワークショップ。言葉を入力すると言葉の意味合いをメロディとして表現することができるAIを活用。午前に制作した歌詞を入力し、AIが生成してくるメロディをイメージに沿うように調整していくことに取り組みました。しかし、曲のイメージは、メンバー間での共有やAIへの指示が難しく、対話が停滞する場面も。

そんなときに、対話を進める役割を担っていたのが、各班に加わっていたデータサイエンス学科の学生たちでした。班のメンバーに問いかけたり、アイデアを汲み取ったりしながら、彼らがメンバーとAIの間に立って曲の調整を進めていくと、次第に議論が活発化。「この音はもう少し高く」「ここはもう少し伸ばしたいよね」。AIが提案してきたものをベースに、人の感覚での微調整が加わって、曲が完成。班ごとに歌って発表するところまでこぎつけました。

「こだわって曲を修正する姿が見られたことはとても良かったと思っています。全自動でお任せではなく、AIと協働してつくる体験をしてもらえたのではないでしょうか」(データサイエンス学部データサイエンス学科 岡田龍太郎助教)。

「AIが出したものに、みんなが意見を出して合意形成しながらつくっていくプロセスを、作詞でも作曲でも経験できました。決してAIならなんでもできるわけではありません。今日のように、みんなの力が必要で、AIはみんなのインスピレーションを引き出すツールです。それを体現できたことは素晴らしいことだと思います」(データサイエンス学部データサイエンス学科 中西崇文准教授)。

AIワークショップで制作した3曲は、今後、スクールソングをまとめていく大事な材料として活用されていきます。