創立100周年記念事業
プロジェクトのご紹介

学生参加型イベント

学生・生徒がつくるコンテンツ 卒業生を訪ねる
プロジェクト

私たちの武蔵野大学はどんなふうに
歴史を刻み、成長してきたのだろう。
社会で活躍する卒業生を、
在学生、在校生が
訪ねました。
(このコンテンツは学生、生徒が
取材から執筆までを行っています)

嶋崎 和奏(武蔵野大学高等学校1年紫組)、湯浅 莉萌(武蔵野大学高等学校1年紫組)、山田 響(武蔵野大学高等学校2年白組)、田中 莉心(武蔵野大学高等学校2年菫組)、東海林 佳歩(武蔵野大学高等学校2年菫組)、森 碧生(武蔵野大学高等学校2年菫組)

努力を重ね、チャンスを掴む。
先輩の生き方に心を打たれました。
今回、話してくださった先輩
2011年度武蔵野大学高等学校卒業生
(当時・武蔵野女子学院高等学校)
NeO LACROSSE CLUB 所属・
株式会社メタルワン勤務
廣瀬 藍さん
プロフィール
1993年生まれ。武蔵野女子学院高等学校を卒業。上智大学フランス文学科に進学し、大学でラクロスに出会う。現在はNeO LACROSSE CLUBに所属し、日本代表としてワールドカップ、チャンピョンシップ、W杯に出場。また、大学卒業から現在まで、鉄鋼総合商社、株式会社メタルワンに勤務し、海外との鉄鋼製品の取引に携わっている。

ラクロスと仕事。両立させる鍵は
時間管理と、努力の継続です。

ラクロスとは、スティックの先にネットがついた「クロス」という道具でボールをパスしながら相手ゴールを狙うスポーツです。ボールのスピード、攻めと守りの切り替えが速いのが特徴で、みなさんが想像している以上に激しいスポーツです。

私はNeO LACROSSE CLUBという社会人チームに所属していて、日本一を目指して練習を重ねています。ポジションはディフェンス。チームではディフェンスリーダーも務めており、守備面の戦術や、どういうスキルを磨いていくべきなのかを考えて、練習メニューを組む役割を担っています。

平日の日中は、鉄鋼製品を扱う商社、株式会社メタルワンで勤務しています。鉄鋼製品の貿易や事業投資をしている会社で、私が担っているのは、アメリカやブラジルにある海外拠点の戦略を練る役割。海外出張も多く、先日はメキシコに行っていました。

ラクロスと仕事を両立させるために大切にしていることは、時間管理です。平日は、朝、筋トレ、ラントレをやってから会社に行き、8時間くらい仕事をした後は、トレーナーさんのところで怪我を予防するための体のケアをします。時間は限られているので、いつ何をやるのか、優先順位をつけて取り組んでいます。

結果を出すためには、コツコツ努力することが大事。大きな大会がある年だけ頑張っても結果は出ません。地道に、自分がやるべきことを分析して、課題を乗り越える努力を日々続けることです。

友人も先生もあたたかかった武蔵野。
振り返ってみて気づきます。

私は、中高が武蔵野でした。当時は元気が良過ぎるくらい活発で、小村光子先生にはよくご指導いただいていました。一生懸命取り組んでいたのは合唱コンクールです。高3のときのステージでは、これでみんなとお別れだと思うと悲しくて、歌いながら泣いていました。中庭でバトミントンをして遊んでいたことも懐かしいです。

武蔵野は、すごくあたたかいという印象があります。当時は、あまり気づいていませんでしたが、振り返ってみると感謝の気持ちが湧いてきます。友人たちもみんなあたたかく、先生はすごく愛情をもって指導してくださっていました。生徒同士や、先生との繋がりの強さはこれからも残っていってほしいと思います。

ラクロスを始めたのは、上智大学に進学してからです。私は16歳までクラシックバレエをやっており、個人のスキルを高める練習が多かったので、次はみんなで勝利を分かち合うチームスポーツをやってみたいと思ったことがきっかけです。バスケットボールやバレーバールとちがって、ラクロスは大学から始める人が多かったので、それを選びました。最初は大学だけでやるつもりでしたが、気づけば、のめり込んで4年間が過ぎ、もっと続けたいと思い、大学卒業後、クラブチームに入りました。 日本代表として初めてプレーしたのは、大学4年生のとき。アジアの大会に出場させてもらいました。日本代表の練習には、大学のチームだけでなく、いろいろなクラブチームから選手が集まるので、周りの人たちの頑張りに刺激を受ける場所でした。日本代表の大会で一番印象に残っているのが、世界5位になることができた2022年のワールドカップです。一つ前のワールドカップでは目標に届かず悔しい想いをしていたので、そのリベンジが果たせて、とても嬉しかったです。

幸せとは、お金で買えることではなく、
努力して掴むときに感じること。

実は、2028年のロサンゼルスオリンピックで、ラクロスが競技種目になることが決まったんです。中高生のみなさんにも、ぜひラクロスでオリンピック選手を目指してほしい。その頃、私自身は現役選手としてプレーすることは難しいとしても、たとえばコーチとして次の世代の選手たちに関わっていきたいです。

仕事では、グローバルな働き方に中高生の頃から憧れていたので、海外に住んで働くことも経験してみたいです。海外の人と接して感じるのは、自分の個性を強く出して生きている人が多いこと。日本人は周囲に合わせるのが正しいと思いがちで、それは素敵なことでもありますが、もっと自分らしさを出して生きるほうがおもしろいんじゃないかと私は思います。

幸せとは、お金で買えることではなくて、努力して掴むときに感じることだと私は思います。やりたいことはやったほうがいい。失敗したってどうにかなる。チャンスはいつもあるわけじゃないから、訪れたチャンスを掴むことを大事にしてください。

今までの私はすごく人に助けられてきた人生だったので、これからは「ギブ・アンド・テイク」で言うと「ギブ」のほうをどんどんやっていきたいです。人の助けになったり、感謝されることをできる人になりたいです。

Musashino Memories
全員でつくりあげた歌声が響き合う、合唱祭。

廣瀬さんが、印象に残っている行事として、話してくださったのは合唱祭です。合唱祭はもともと生徒によって始まったもので、そのクラスで最後に行う大切な行事となっています。
長い期間をかけてクラスで練習する行事で、最初は、意見が割れたり協力できていなかったクラスが、みんなで話し合い、一致団結していきます。学校の中ではないホールで行い、とても緊張しますが、ずっと練習してきた歌声がホールに響くのはとても感動します。絆が深まり、思い出に残る行事です。廣瀬さんは、6年間、一生懸命に練習していたそうです。現在は、中学生のみですが、みんなの心に残る行事として受け継がれています。最近は、新型コロナウイルスの影響で中止されていましたが、昨年復活しました。悔しさ、喜び、そして大きな感動を与えてくれる合唱祭。これからもみなさんの心に残り、受け継がれていくでしょう。 

「取材・原稿制作を終えて」
「これから先も続いていく人間関係を
築きあげていきたいと思いました」

私は今回、廣瀬さんのお話を伺い、地道な努力の大切さについて考えました。私は今バスケットボール部でチームの仲間と目標に向かって日々練習に励んでいます。1人で行う種目ではないので、仲間と噛み合わずプレーがうまくいかないことがあります。そこで、今回のお話から、何事にもすぐに成果が出るものはないからこそ、目標に向かってコツコツと努力することが大切なのだと思いました。また、仕事のお話でチームワークが大切だと伺いました。1人でできないことも、チームみんなで乗り越えていきたいです。

(武蔵野大学高等学校2年 東海林)

私は、今回のインタビューを通して、廣瀬さんが大切にされていた、チームワークについて考えさせられました。私は、チームになってみんなで協力することは好きなのですが、チームワークがうまくできていないと感じることがたまにあります。しかし、今回の話を伺って、チームのみんなを敬い、高め合える関係になることが重要だと感じました。私も、チームを組んだ時には、周りの人たちを敬い、敬ってもらえるような人を目指して過ごしていきたいです。

(武蔵野大学高等学校1年 湯浅)

私は、廣瀬さんの話を聞いて、これかも人間関係を大切にしていきたいと思いました。今いる友達はもちろん、学校の外で偶然出会ったちょっとした人とも関わりを持っていきたいと思いました。このような人間関係が、将来思ってもいなかったことにつながるかもしれないので、人間関係を大切にしていきたいです。

(武蔵野大学高等学校2年 山田)

取材日:2023年11月 所属・肩書等は取材当時のものになります